以下は、一般社団法人マンション管理業協会が調査した、管理者業務を「受託している」「今後検討している」とした管理業者による回答となります。(回答期間:2020~2023年度)
※出典:国土交通省「管理業者が管理者となる管理形態の現状について」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001706946.pdf より作成
2023年時点で管理者業務を「受託している」もしくは「今後受託を検討している」と回答している管理業者は167社となり、2020年と比較して約3割増加となっています。また、管理者業務を受託している管理業者のうち、「理事会無し」の方式を採用している管理業者は約7割存在しています。
第三者管理方式、特に「理事会無し」が増加している背景
近年、マンションの管理組合の運営を担う理事などの役員の担い手が不足しています。管理組合の役員を引き受けない理由として「居住者の高齢化」や「何をしたらよいのか分からない」「そもそも面倒である」といった回答が多くあげられているそうです。この担い手不足の問題により、理事会が開けないという管理組合もあるほど問題となっています。
そのような背景から、国土交通省が作成するマンション管理における基本的事項を定めた規約である「マンション標準管理規約」が改正。改正内容は「理事および監事は、マンションに居住する組合員から選出する」という記載部分の「マンションに居住する組合員から選出する」の部分が削除され、マンションに居住していなくても理事、監事になれるように、つまり外部の専門業者に任せられるようになりました。
これが「第三者管理方式」を採用するマンションが増加してきている要因のひとつと考えられます。